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 * Apache のセットアップ [#za6ea188]
 
  Fedora Core のセットアップが終わった段階では、まだ Apache(アパッチ)の起動設定などがありません。以下の手順では、最低限の設定、文字化けを防ぐための設定、自動起動の設定方法を記述しています。
 
  なお、Fedora Core および Red Hat Linux 8 以上では Apache 2.0.x がインストールされています。Apache 1.3.x をインストールしたい場合は、別途組み込む必要があります。Apache 1.3.x についてはとりあえず割愛させてください……。
 
 ** [1] 設定ファイルの場所 [#we82fec3]
 
  設定ファイルがあるのは
  /etc/httpd/conf/httpd.conf
  です。&br;
  Fedora Core(Red Hat 8以降) では追加で
  /etc/httpd/conf.d/
  以下にあるファイル群も自動で読み込む設定にあります(httpd.conf の「Include conf.d/*.conf」という記述のため)。&br;
  $ ls -l /etc/httpd/conf.d/
  合計 112
  -rw-r--r--  1 root root     392  5月 23 21:14 README
  -rw-r--r--  1 root root    3420  3月  3 23:00 auth_mysql.conf
  -rw-r--r--  1 root root    3512  4月 13 17:20 auth_pgsql.conf
  -rw-r--r--  1 root mailman  688  3月  8 02:01 mailman.conf
  -rw-r--r--  1 root root     778  5月 23 21:14 manual.conf
  -rw-r--r--  1 root root     330  3月 13 21:07 mrtg.conf
  -rw-r--r--  1 root root    1804  4月 19 07:25 perl.conf
  -rw-r--r--  1 root root     560  5月 10 00:22 php.conf
  -rw-r--r--  1 root root    1671  3月  4 17:55 python.conf
  -rw-r--r--  1 root root      96  1月 29 08:25 squirrelmail.conf
  -rw-r--r--  1 root root    9799  5月 23 21:14 ssl.conf
  -rw-r--r--  1 root root     352  3月  4 19:51 webalizer.conf
  -rw-r--r--  1 root root     299  5月 23 21:14 welcome.conf
  表示されるファイル群は、同時にセットアップされている各種のパッケージの有無によって増減します。それぞれのパッケージ毎に .conf ファイルが作成されていると考えて差し支え在りません。
 
 ** [2] 最低限の設定箇所 [#ifd7bdd0]
 
  Apache の設定ファイルを【 vi /etc/httpd/conf/httpd.conf 】などで開き、設定を進めていきます。とりあえず設定をしなくても起動はできますが、文字化けの原因となるので、設定をすすめておくことをお勧めします。
 
 *** [2-1] ServerAdmin (235行目) [#cec32e00]
 
  ServerAdmin root@localhost
  ここにはサーバ管理者のメールアドレスを記述します。エラーページの末尾に表示させたりできますが、とりあえず適当なメールアドレス(webmaster)を指定しておいたほうがいいです。何かの拍子で root@localhost と表示されることがあれば「このサーバ、まともに管理されてないの?」と思う人が出てくるかも知れません。
  ServerAdmin webmaster@example.co.jp
  とりあえず、何でも結構です。
 
 *** [2-2] ServerName (249行目) [#pbb39cb9]
 
  #ServerName www.example.com:80
  初期状態では、このようにコメント(無効に)されています。あとでバーチャルホストの設定を行うときに影響が出ますので、ここでは正確なウェブサーバ名を入力する事をおすすめします。
  ServerName www.example.co.jp:80
  先頭の【 # 】は消しておかなくてはいけません。&br;
  もし www 無しの http://example.co.jp/ のようなアクセスを想定している場合は
  ServerName example.co.jp:80
  このように記述しておくほうが適切です。
 
 *** [2-3] HostnameLookups (428行目) [#z8f908aa]
 
  HostnameLookups Off
  こちらは接続元の IP アドレスを逆引きするかどうか、です。初期状態では Off なので、ログの記録は IP アドレスのみになります。ログにホスト名を反映させたい場合には HostnameLookups On と変更しておく必要があります。
 
 *** [2-4] LanguagePriority (715行目) [#xae60ae2]
 
  LanguagePriority en ca cs da de el eo es et fr he hr it ja ko ltz nl nn no pl pt pt-BR ru
  sv zh-CN zh-TW
  こちらも特に変更の必要はありませんが、英語より日本語のコンテンツを優先させる場合(左の方が優先度が高い設定です)、『 ja 』(日本語)の指定を『 en 』(英語)の左側に持ってきます。
  LanguagePriority ja en ca cs da de el eo es et fr he hr it ko ltz nl nn no pl pt pt-BR ru
  sv zh-CN zh-TW
 
 *** [2-5] AddDefaultCharset (731行目) [#mca55dbf]
 
  こちらの設定は文字化け回避のために必須です。
  AddDefaultCharset UTF-8
  初期状態では、このようにページの文字コードが UTF-8(unicode) であるとブラウザに伝える設定です。ブラウザの解釈によっては日本語の文字コードが文字化けしてしまう原因となる場合もあります(ヘッダ情報で「Content-Type: text/html; charset=UTF-8」を送る設定のため)。&br;
  対策としては、基本的に「#」をつけてコメント(無効)にしておく事がいいでしょう。
  #AddDefaultCharset UTF-8
  もし Shift_JIS など特定の日本語コードを指定したい場合は、もちろん文字コードを明示しておくことも出来ます。
  AddDefaultCharset Shift_JIS
  逆にコンテンツが全て UTF-8 であれば、そのまま設定を残しておいても問題ありません。
 
 
 ** [3] Apache の起動・停止コマンド [#nf57033e]
 
 *** [3-1] 起動 [#l503e7d9]
 
  # /sbin/service httpd start
  httpd を起動中:                                            [  OK  ]
  あるいは、
  # /etc/init.d/httpd start
  httpd を起動中:                                            [  OK  ]
  です。&br;
 
 *** [3-2] 停止 [#l77bb8ce]
 
  # /sbin/service httpd stop
  httpd を起動中:                                            [  OK  ]
  httpd を停止中:                                            [  OK  ]
  あるいは、
  # /etc/init.d/httpd stop
  httpd を起動中:                                            [  OK  ]
  httpd を停止中:                                            [  OK  ]
  です。&br;
 
 *** [3-3] 再起動 [#ea6971a1]
 
  再起動には「restart」と「graceful」の2種類があります。&br;
  いずれも基本的にプロセスの停止・再開を行います。主にhttpd.conf の設定を変更したいときに用います。
  # /sbin/service httpd restart
  httpd を停止中:                                            [  OK  ]
  httpd を起動中:                                            [  OK  ]
  あるいは、
  # /etc/init.d/httpd restart
  httpd を停止中:                                            [  OK  ]
  httpd を起動中:                                            [  OK  ]
  です。&br;
  「restart」では httpd プロセスを完全に停止してから再起動します。&br;
  対して「graceful」では httpd プロセスの通信が終わるのを待って、順次新しい設定を反映した httpd を起動させる方法です。サービスの停止が出来ない場合(既にウェブサーバが運用中など)には「graceful」の使用をお勧めします。
 
  # /sbin/service httpd graceful
  あるいは、
  # /etc/init.d/httpd graceful
  です。なお「graceful」を実行したときは、特に画面上に結果は表示されません。ですが、ログの中には
  [notice] Graceful restart requested, doing restart
  このような記録が残ります。 &br;
  ちゃんと再起動がかかっているか不安だな、という場合には「 tail -f /var/log/httpd/error_log 」を実行してログをリアルタイムで見るという方法もあります。
 
 ** [4] Apache の自動起動設定 [#z817cf6d]
 
  初期状態ではサーバの起動時 Apache が自動起動される設定ではありません。
 
  # /sbin/chkconfig --list httpd
  httpd           0:off   1:off   2:off   3:off   4:off   5:off   6:off
 
  chkconfig コマンドを用いて、自動起動されるように設定します。
  # /sbin/chkconfig httpd on
  コマンドの実行結果は特に画面に表示されません。もう一度 chkconfig を実行すると、設定が反映(offがonに)されている事が確認できます。
 
  # /sbin/chkconfig --list httpd
  httpd           0:off   1:off   2:on    3:on    4:on    5:on    6:off

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