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平成21年2月24日(火) 賽の、河原。

#半分、特定個人向け。

賽の河原(さいのかわら)をご存じであろうか。賽の河原とは、いわゆる人の死後の世界、ちょっとちがうな・・・生きとし生けるものが暮らす、いわゆる現世と浄土の境を示す三途の川(さんずのかわ)との境を示すところなのだ。
その、賽の河原とは、石を積み上げる場なのだ。死んだ子供たちが、両親のために石を紡ぐ。ずっと、親のためを想い、石を積むのだ。本当に、河原にあるような、どこにでも転がっている石をである。子供は、ようやく石を積み上げる。なかなか石というのは積めるものではない。やったことがある方は分かるであろうが、石とて千差万別。山から流れてきた険しい尖った石もあれば、泥流にまみれて丸くなった石もある。そんな石が、簡単に積み上がるはずがない。それでも、石を積む努力しか、許されないのだ。いや、語弊があるな。自らの意志で、石を積むんだ。その理由もよくわかっている。誰に言われるものでもない、その本人は、深く深く反省し、現状を顧みるものの、それでも石を積むしかない。とにかく、積むことが、唯一の救われる道だと信じて、賽の河原を通りすがる傍観者をよそ目に、自らの信念の元に、ひらすら石を積むんだ。昨日も、今日も、明日も、明後日も…ずっと、ずっと。永遠に続く、自らの罪を自覚しているからこそ。だから、石を積む。石を積むんだよ。
しかし、そこに鬼がやってくるのだ。賽の河原、まだ人間に近い領域にすら、鬼たちは浸食してくるのだ。ようやく子供が親身になって積み上げた石を、満足した表情を浮かべた鬼たちは、躊躇なく壊す。壊すんだ。子供が何をしようとは関係ない。とにかく壊すんだよ。無慈悲にね。
そしてまた命じるんだ、子供たちに。また積めよって。無邪気な子供たちは疑問に思うことなく、また賽の河原で石を積み始める。なかなか積めない石を、ひたすら、ひらすら積む。結局、その石はまたくる鬼に壊されてしまうんだけど。それでも、積むんだ。何度でも、幾度でも。壊されても、また、積む。とにかく、また、一から積み直す。
なぜだと思う?君の答えが知りたい。たぶん、ここは見てないとは思うんだけど。
僕は、浄土真宗だから、そういう考えが身に染みついているのかもしれないけど、なぜ、石を積み続けるのか、という疑問、なぜ鬼はいるのという疑念もも、今は亡き、近所の住職さんに教えていいただいた。その思いは、裏切ったことはないと思う。少なくとも、不器用だけど、自分なりに、後付けと言われても仕方がないけど、嘘偽りなく生きてきたつもりなんだ、これでもね。
別に、僕は、また石を積み続けるよ。また壊されるだろうけど。でも、わかってるんだ。たぶん、気味悪いと思うだろうし、うまく表現できない、この拙い自分がどうよ?とは思うんだけど、それでも、僕は石を積むんだ。わかってもらおうとは思わない。身勝手だと思ってもらっても結構。でも、それでも、僕は石を積む。これだけは、わかってほしい。気にくわないんだったら、いつでも石を崩してもらってかまわない。でも、また積むんだよ。また、きっと、積む。いつの日か、賽の河原を越え、三途の川を渡るまで。ことわざ的な賽の河原と揶揄されても結構。大いに結構。僕は、積み続ける。贖罪、という大仰しいところじゃないんだけど、自分としては、そんな気分。これまでも、ずっと心に楔を打ち込んできたし、これからも、ずっと。
また、鬼が来て、僕が積んだ石を、力任せに後形なく粉砕したとしても、僕はまた積むよ。その、石を。また、積み直すんだ。たとえ、壊されるのが分かっていたとしても。罪を自覚しているからこそ、僕は積むんだ。また、積み直すよ。自らを省みるために。たとえ、崩されようとも、自らの贖罪の意志が強いことを証明するために、また積むんだ。伝わらないかもしれないけど、これでも、罪の思いがあるからこそ。誰に言われようが、なんと言われようが、自分の意志で、また積み上げようと思うんだ、石を。石をね。
なんというか、うまく言葉にできない。元々語彙力もないけど。。それでも、悪かったとはいえる。申し訳ない。言葉にはならないかもしれないけど、いまはこうしか言えない。そんな自分が嫌いだけど、これでも精一杯。ごめん。

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コメント (2)

らじ尾:

最近偽善入門という本を読みました。
同世代のお坊さんが書いた本です。
悩んだときに読むと少しは心が軽くなるかも?

>らじ尾さん
こんばんは、、どうも。。。
早速買ってきました。これから読みます。
ありがとうございました。

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2009年02月25日 00:11に投稿されたエントリーのページです。

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