なんというか、酷い世論誘導を見た。この記事によるネットでの反響は大きい。いや、むしろネットでいう"釣られた"人たちが多かったと書くべきか。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008050302008486.html
東京新聞:反発と絶望 極論生む フリーター『戦争を希望』:社会(TOKYO Web)
たまたま読んでいた本があった。3年で辞めた若者はどこへいったのか-アウトサイダーの時代-(ちくま新書/城繁幸著 Jo Shingeyouki/2008年3月10日発行/ISBN978-4-486-06414-1 C0236)。そこで、ちょうど同じ城氏に対してインタビューを試みている。
その本は、偶然、興味深く読んでいた本だったので、東京新聞の記事を読んだとき「釣れた!!」と思わず叫んでしまった。その本によると、城氏は別に戦争をしたいわけじゃないというのは自明、あくまでレトリックとして戦争という表現を使ったのである。
しかも、皮肉なことに左派と呼ばれる東京新聞がそれをミスリードしつつ記事にしているところが痛い。この記者は上記の本を知らないのであろうか。いや、そんなはずはあるまい。教養の高い新聞社の記者がだよ。だったら、わざとミスリードを狙い、格差が戦争を生むような論議に誘導しようとしているのは、確信犯だよね。たちが悪い。
もはや、マスメディアというのは旧来の役割を終えたのだろう。情報が無かった時代と違い、すでに情報そのものの量は我々人間が一度に処理できる量を遙かに凌駕している。そんな時代だからこそ、と思うが、旧来の体制派である彼女ら/彼らには、そんな事もわからないのだろう。勝手にやってろ。