IT勉強会は、ハレの場、愉快な場

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私は勉強会が好きだ。業界によって、様々な形態の勉強会があると思うが、私が好きなのは、自分が棲まうところIT業界な勉強会なのである。

勉強会といっても、私が言っているそれは、企業が主催するセミナー系のものとは、少し、方向性が違う。

主に企業が主催するものは、何かしら自社の製品紹介であったり、広報宣伝活動の一環である趣旨のものが多いだろう。また、比較的有償のセミナー形式のものも多いように思う。これらは、割と「お堅い」勉強会イメージがあるし、実際主催されている会社サンも、歴史が深かったりして、実際「お堅い」事が多いように思う。なんとなく、スーツな人達な集い。

一方、私が好きな勉強会というのは、自主的に開催される勉強会のもので、体裁は「ゆるい」ものだ。主に、オープンソース界隈の個人や団体だったり、企業でも、ウェブ系の会社さんが主催されるものは比較的に緩い。参加者の服装も自由だし、お菓子が出るような勉強会もある。女子会だってそう。

どうして、そういう系統の勉強会が私は好きなのか。「ゆるい」所が一つの理由であるけれど、何よりも「参加して楽しい!」「参加して良かった!」と思える場である事が大きい。この楽しさは、どこから来るのだろう。

思うに、自分の考えも至らない、すごい考えをする人達に出会えることじゃないだろうかと思う。会社に閉じこもって仕事していると、頭の回転が落ちてしまうというか、どうも頭のネジが廻らなくなるような感覚がまれにある。そういうときは、勉強会に行くと、新鮮な気分を味わえることが多い。同じ、プログラムなり、同じコマンドなり、同じ環境を観ているはずなのに、人なり会社なり、違う方向性からみるヒントをいただけることが多い。騙し絵のように「あっ、こんな見方もあったのか!」と。

だから、勉強会が楽しい。でも、楽しい分かっていても、普段参加したことのない勉強会に参加するときは、正直今でも緊張する事が多い。知らない人だらけだろうし、話の中身にもついて行けるかどうか…心臓をドキドキしながら、受付を済ます。そして、会場に入り、着席し、自分のノートPCをカチャリと開く。そして、開場を待つ。…この時間がまた長いんだな。でも、それがいい。

つつがなく司会が始まり、登壇者が喋り始めると、、あとは目の前に、知らない世界が広がる。すごい。なんというか、独特の高揚感。凄い勉強会だと、開場が謎の一体感で包まれることがある。これは、一種の祭りみたいなものかもしれない。日常の、業務としての仕事であるところ「ケ(褻)」ではなく、「ハレ」の場としての勉強会。知的好奇心の満足だけでなく、その後の懇親会で、お酒をいただき、気分も高揚する。この不思議な、一種の祭りのような感覚は、正直クセになる。

そんな勉強会なのだが、気がつくと、足も遠のいてしまっているように思う。何かと身の回りや忙しさや、仕事のために時間がとれず。。。とココでキーボードの指が止まる。

いや、この表現は正しくない。それらを理由にして、面倒くさがっていただけなのかもしれない。これじゃ、日常のケの中に、すべてが埋没してしまい、前に進めなくなってしまう。頭の中が、澱んだ水のように濁ってしまいそうな印象。よくないね。

折角、いろいろな所でオープンに勉強会が開かれているし、どれも興味深いものは多い。あまり理由付けをしないで行かないよりは、なんとか時間を捻出しても、色々な出会いなり、発見のために、社外に出て行くようにしよう。そうしないと、前に進めないから。そう思う、秋の夜でした。