Zabbix向けioDriveテンプレートを公開しました

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Zabbix 向けの ioDrive テンプレートを github に公開しました。今日の記事は、テンプレートの使い方と、簡単な解説です。

最新データ(Latest Data)に表示されるioDriveのステータスやデータ

■導入経緯と目的

ioDrive が普段どのように動作しているかは、fio-status コマンドや SNMP を使って、ある程度把握する出来ます。とりわけ、 SNMP を通して、様々なデバイスの環境データや ioDrive の状態を知ることが出来ます。

折角データが取れるので有効活用せねば…!と、Zabbix 用のテンプレートを作成しました。github にテンプレートをおいてあります。動作条件は、Zabbix 2.0 以上です(Low Level Discovery 機能を使うため)。

デバイス温度の変化

この zbx_export_template_ja_jp.xml を使えば、様々なデータの取得やグラフの描画が出来ます。

また、値の変化に応じて、異常時のアラートも作成できます。

■設定ポイント

まずは、テンプレートをダウンロードして下さい。それから、対象の Zabbix でテンプレートをインポートします。読み込みが成功すると、テンプレート一覧に 【 Template SNMP Fusion-io ioDrive  】が作成されている事を確認します。

上図のようなテンプレートが増えていれば、正常にインポートが終わりました。

次に、ioDrive 搭載機に対する設定方法です。まず、サーバ側では予め SNMP 用のエージェントのセットアップを行い、 SNMP で Zabbix サーバがデータ取得できるようにしておきます。具体的な設定方法は、先日の以下の記事をご覧下さい。

【ioDrive】SNMPでioDriveの様々な情報を参照する方法
http://pocketstudio.jp/log3/2013/08/01/howto_setup_iodrive_snmp_healthstatus/

それから Zabbix 側の設定では、次の作業を進めます。

  1. 対象ホストの “SNMP インターフェース”で、IP アドレス等を追加。
  2. “テンプレート” で、”Template SNMP Fusion-io ioDrive” のリンクを作成。
  3. “マクロ” で、{$SNMP_COMMUNITY} と、値にコミュニティ名を入力。

最後に【 保存 】( Save ) を押して、設定は完了します。

なお、3のコミュニティ名の定義は、注意が必要です。

対象マシンの snmpd.conf で定義したコミュニティ名を追加します。なお、Zabbix 上で設定を行う前に、Zabbix サーバ上のコマンドラインでテストをしておくことをオススメします。たとえば、snmpwalk を使い、コミュニティ名 COMMUNITY を持つ 192.168.10.10 のサーバからデータを取得する場合は、以下のコマンドです。

$ snmpwalk -v 2c -c COMMUNITY 192.168.10.10 1.3.6.1.4.1.30018

あとは監視 (Monitoring ) → 最新データ ( Latest data ) で対象ホストを開きます。暫くすると、値が取得できるようになります。(値が表示されるまで 10 分かかります。それまで、コーヒーでも入れて一休みするか、次のマッピングの設定を行ってください)。

■値のマッピングの追加

デバイスのステータス用に値のマッピングを追加します。管理 (Administration) → 一般設定 ( General ) → 値のマッピング ( Value mapping ) から、【 値のマッピングの作成 】 ( Create value map ) を選び、次のように名前と値の定義を行います(※指定が無ければ、状況遷移は数字で判断することになります)。

■テンプレートに関する補足

アイテムの取得は、Zabbix の Low Level Discoery 機能(以下 LLD )を使っています。これは ioDrive1 と ioDrive2 では、SNMP で取得するデバイスのインデックス値が異なるためです。同じ ioDrive なのにテンプレートを分けたり、マクロでインデックスを定義するのは面倒でした。

そこで、LLD でインデックス値を自動取得し、それに併せてアイテムやトリガも共有化させることが出来ました。

なお、値が取得できるまで 10 分かかるのは、この LLD によるディスカバリルールの間隔が 600 秒(10分)の為です。もっと速く表示したい場合は、この間隔を短くすると幸せになれます。

アイテムに対して、表示メッセージや説明を変えたいときは、「アイテムのプロトタイプ」を編集ください。同じく。トリガやグラフの調整は、「トリガのプロトタイプ」や「グラフのプロトタイプ」です。

とりあえず、公開してみましたが、需要ありますでしょうか(;´Д`)  もし、不具合があったり、機能追加要望がありましたら、どんどん pull request していただければと思います。

■関連文章

【ioDrive】SNMPでioDriveの様々な情報を参照する方法
http://pocketstudio.jp/log3/2013/08/01/howto_setup_iodrive_snmp_healthstatus/

【ZABBIX】やっぱりLLD(ローレベルディスカバリ)は最高だぜ!
http://pocketstudio.jp/log3/2013/07/08/howto-zabbix-low-level-discovery/

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