CloudStack勉強会 #6 に参加してきました

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オープンソースによるクラウド・コンピューティング基盤(IaaS)ソフトウェアの1つ、CloudStack (クラウドスタック)。近年、日本国内における商用における導入事例がオープンになり、注目を浴びてきています。その、CloudStack な勉強会#6 が、2月23日(木)に開催され、参加してきました。会場はIDCフロンティアさん。

CloudStackユーザ会(CloudStack勉強会) – 第6回 : ATND
http://atnd.org/events/25327

こちらの写真は、Citrix 社の Kevin Kluge 氏(同社 Vice-President)。ATND の概要通り、いくつかのセッションがありましたが、メインは Kevin 氏による CloudStack のロードマップと技術についての解説。このセッションだけで50分ありました。

今回のお話でキーワードになったのは “Network as a Service” (NaaS)という概念 。CloudStack のバージョンアップおよび開発の方向性としては、ネットワーク機能の統合・強化に重点を置かれている印象があります。例えば、Citrix 社のロードバランサである NetScalr の機能統合。そして、OpenStack で注目を浴びている Swift のサポートです。これらネットワーク機能まわりの機能強化に加え、セキュリティの強化もポイントです。L2 レベル(VLAN)と L3 レベル(Security Group)という、用途に応じたセキュリティレベルを選択出来るようにする方向性が発表されました。

これまでの IaaS 基盤は、仮想マシン(VM) を如何に展開するかに焦点が置かれていました。しかし、IaaS がコモディティする中、利用者のニーズを満たすことは出来なくなりつつあります。そのニーズというのは、仮想マシンおよび仮想ネットワークの活用であり、3つのパターンに分けられます。 IaaS 環境を複数のユーザがリソースを共有するパータン。複数のユーザが各々の専用リソースを保持するパターン。そして、共有と専用を混在させるパターン。これらを、CloudStack を使うことで、比較的簡単にできるようになる、そういう点が他の製品との違いのようです。

次期メジャーバージョンの Campo (キャンポ)では、Amazon Web Service でいうところの region 機能をサポートするとの事です(2012年、第四四半期に公開予定)。また、フォールト・トレランスといった耐障害性を高める機能、Site-Site VPN 機能を実装するようです。このあたりは主観ですが、企業内など、エンタープライズレベルでの利用を想定しているのかもしれませんね。

Kevin 氏は、「お客様の声を製品に反映していくから、どんどんフィードバックしてください」と何度も強調されていました。また「そのフィードバックを元に、機能に取り込みました」という所がいくつも。CloudStack の開発方針は、顧客指向なんだな、という印象を受けました。それと、Citrix 社という立場がありながら、XenServer に直接言及される所は殆どなく、CloudStack 一色で話されたのは、とても僕としては好感を持ちました。なかなか空気の読み方が上手い。僕はこの姿勢を見習いたいです。

以下、自分用ふりかえりの為の(._.) φ メモメモです。

  • Hsu氏による、CloudStack をコントロールする Android アプリ
    • Cumulus (キュムラス) のデモ
    • Github https://github.com/creationline/Cumulus
    • Zabbix 統合機能が便利そう。リソースグラフ閲覧も勿論可能。
    • ロードマップ等、今の所特に無し。要望があれば。
  • つねまさ氏による “SDNの技術とビジネス動向”
    • 世界中の色々な会社にヒアリング
    • NaaS(Network-as-a-Service)の明確な定義は存在しない
      • 面白い技術ではあるが、完成されたものではない(2012年1月)
    • 大手は、足りないものは自社開発の流れ
    • 日本では、東京-大阪間を SDN でつなぐという話もあるが
    • 今後はスケーラビリティが課題になる。
      • SDNコントローラが扱えるのは 100~500 が限界
      • 仮想アプライアンスの管理は出来ても監視出来ない
  • IDCフロンティア清水氏によるNOAHオートスケール実演
    • 2/17 に API 仕様書が公開になったばかり
    • http://docs.noahcloud.jp/
    • コマンドは idcf-compute-api
      • API はCloudStack 互換だが、一部使える機能・使えない機能も
    • 会場では、stress コマンドを使って、Load Average 4.00 を閾値としてスケールアウト/スケールインのデモ
  • CUPA クラウド利用促進機構 の林氏
    • 様々なクラウド標準化団体・規格。それぞれに特色がある。
    • User Driven Cloud = ユーザ主導クラウド
    • これまでの勉強会では、Cloud Foundary に対する注目が高い
    • IaaS はコモディティ化するだろう。IaaS を核に、PaaS が熱くなる
  • CUPA 荒井氏

さて、僕にとってクラウド系の勉強会やイベントは、やっぱり面白いですね。参加する度に、次々と新しい技術が提供され、様々な技術の進化やビジネスの流れが垣間見られて、非常に刺激的でした。あと、Hsu氏・清水氏、お二方によるデモがあるのも良いですね。実際に動いているのを見たり、直接その場で質問できるというのも、勉強会ならではと思います。参加されたみなさん、どうもお疲れさまでした!!