ルナーA(LUNAR-A)プロジェクト中止?誤報?>共同通信
10年前以上前から日本には独自の月面研究開発プロジェクト『ルナーA(LUNAR-A)』が動いていました。しかも日本初の月面関連プロジェクト。うまくいけば、火星や他の惑星・小惑星探査に応用でき、将来は宇宙で貴重な資源が得られるかもしれない、という基礎的科学技術を得るためにも、日本独自で進めることに意義があるプロジェクトです。これはアメリカもロシアも行っていません。月面の石ころを拾うくらいや月面をスキャンするぐらいは出来ても、その内部構造までは分かっていないのです。それを調査するのが、このプロジェクト。日本が最先端。
ところが、そんなプロジェクトが中止ですと!?
うっかり共同通信のニュースに騙されそうになりました。ニュースソースを辿らないと、日本の宇宙開発(月面調査)から撤退=JAXA なんかに無駄な予算回すなよなー、という後ろ向きなニュースに見えてしまったので。ほんと、この共同通信のニュース『瞞された』と思いました。
- 月の内部探査を中止
機器開発遅れで宇宙機構 2007年01月15日 12:31 【共同通信】
『宇宙航空研究開発機構は、15日の宇宙開発委員会部会で、月に「ペネトレーター」と呼ばれるやり形の観測機器を打ち込んで内部構造などを探る、ルナA計画を中止する方針を明らかにした。~略~同機構は、母船の修理や新たな母船製作も検討したが、費用がかかり過ぎるため断念した。』
この記事読むと、日本の月面開発は中止となり、開発器機はロシアにお払い下げ、と読めるのですが、事実は違うようです。でも、JAXA の正規プレス・リリースでは、ルナーA(LUNAR-A)プロジェクトは中止ではなく、計画見直し。
- 第17号科学衛星(LUNAR-A)プロジェクトの状況について JAXA
でも、こちらを読むと、プロジェクトは推進されるべき、という風にも思えるのですが、どうなんでしょう。
JAXA からは正式のプレスリリースが出ていないので問い合わせてみます。プロジェクト中止は事実なのか、事実であれば理由は何か、あとは正式なプレス・リリースの提示をお願い。
以上、問い合わせてみました。とりあえずフォームで。
「回答には少々時間がかかる場合がありますが、がんばってお答えするつもりですのでしばらくお待ちください。」
と、ブラウザ画面に表示されました。返答を待ちます・・・。
これが事実なら、日本の宇宙開発にとっては大きな損失になるんじゃないでしょうか。本当にお金の問題で解決するのなら、北陸新幹線を即時中止し、予算を宇宙開発のほうに向けるべきだと思うのですが。そのほうが、将来のためだと思います。日本のためにも。世界のためにも。