analog/6.0/doc/analog/analog のカスタマイズ 基本的なコマンド †ここでは analog を使い始めるにあたって基本的なコマンドについて扱います。コマンドは analog を使い始めるで述べたように analog.cfg に記述することになります。利用可能なその他全てのコマンドについては後で述べます。あるいは解析結果の要約だけを参照したい場合は analog 解析結果? を参照してください。 analog はウエブサーバによって作成されるログファイルを読み込み、ログファイル中のデータを基に解析結果を出力します。解析をするためには、どのログファイルを読み込んで、どこにファイルを出力するかを決めなくてはいけません。以下に示すコマンドでファイルを指定します。 LOGFILE 自分のログファイル OUTFILE output.html (出力用のファイル名) もちろん、ログファイル・出力ファイル共に自分が使いたいように好きな名前を指定すべきでしょう。ログファイルについてですが、ログファイルはサーバやパソコンの中に置かれていなければいけません。analog には FTP や HTTP といったインターネットを経由してファイルを取得することができないからです。ですから、まずはじめにログファイルを自分で準備しておかなければいけません。ログファイルは何行もの LOGFILE 行を用いたり、コンマでファイル名を区切ったり、ワイルドカード(*)を使って複数のログファイルを読み込ませることが出来ます。コマンドは次のようになります。 LOGFILE new1.log,old*.log LOGFILE new2.log analog は new1.log と new2.log に加えて old と名前のつく全てのログファイルを解析対象とします。analog には数種類のログ形式を認識することができます。ログファイルの認識についてはログファイルの選択のセクションをご覧下さい。 analog の使用にあたっては、とりわけ重要な2つのコマンドがあります。このコマンドを使わないと解析結果がまぬけに見えてしまいます。まずはじめに、解析結果の上の方で自分自身の組織名と URL を提示する必要があるでしょう。次のように指定します。 HOSTNAME "Spam Widgets Inc." HOSTURL http://www.spam-widgets.com/ もし解析結果のページ内の画像が壊れて表示できない時には、サーバ内でどのディレクトリに画像が置かれているか指定しなければいけません。次のように指定します。 IMAGEDIR /analog/images/ (ここで指定した項目は出力されるファイル内の <img> タグに挿入されます。指定するのはディスク内のディレクトリ名ではなく、ブラウザ上から見ることが出来るディレクトリの URL を指定しなければいけません。画像ファイルはプログラムと一緒に配布されています。必要に応じて適切なディレクトリに画像を移動させなくてはいけません) 次はどの項目を"表示する"か"表示しない"かといった設定方法を知りたくなるでしょう。ログファイルに必要な各種のデータが記録されてさえいれば(これが重要な事なのですが)analog では 44 種類ものレポートを出力させることが出来るのです。実際に試してみて、どのように表示結果が変わるか試してみてください。それぞれのレポートを有効にしたい場合は ON を、無効にしたい場合は OFF を用います。コマンド全部を有効にしたいなら ALL ON と記述することもできますし、全部表示しなくないなら ALL OFF と指定することも出来ます。 MONTHLY ON # "月別レポート"を各月毎に表示 WEEKLY ON # "週別レポート"を各週毎に表示 DAILYREP ON # "日別レポート"を日毎に表示 DAILYSUM ON # "曜日別集計"を曜日毎に表示 HOURLYREP ON # "時間別レポート"を時間毎に表示 GENERAL ON # "全体の概要"をページ上方に表示 REQUEST ON # どのファイルへのアクセスがあったか"リクエストレポート"の表示 FAILURE ON # どのファイルが見つからなかったか"リクエスト不成功レポート"の表示 DIRECTORY ON # "ディレクトリレポート"(フォルダ毎のアクセス)表示 HOST ON # "ホストレポート"(どのコンピュータからアクセスされたか)表示 ORGANISATION ON # "組織別レポート"の表示 DOMAIN ON # "ドメインレポート"(どの国からアクセスされたか)の表示 REFERRER ON # "参照元レポート"(どのページのリンクを辿ってきたか)の表示 FAILREF ON # "参照元不成功レポート"(どの不適切なリンクを辿ってきたか)の表示 SEARCHQUERY ON # "検索語句レポート"(検索エンジンでの検索条件)の表示 SEARCHWORD ON # "検索後レポート"(検索エンジンで指定された単語別リスト)の表示 BROWSERSUM ON # "ブラウザレポート"(閲覧者がどのブラウザを使っているか)の表示 OSREP ON # "OS レポート"(閲覧者がどの OS を使っているか)の表示 FILETYPE ON # "ファイル種類別レポート"の表示 SIZE ON # "ファイルサイズレポート"の表示 STATUS ON # "ステータスコードレポート"(ファイルのアクセスに成功したか否か)の表示 上記のレポートについての全リストは出力の調整セクションで説明しています。レポートのうちある種の情報、たとえばブラウザ・OS・参照元レポートはログファイルに情報が記録されていない限り表示することは出来ませんのでご注意下さい。 それぞれのレポートに対して、行をどのように配置するかやレポートの項目に何を加えるかといった調整を行うことが出来ます。たとえば以下のコマンドでは、 REQINCLUDE pages リクエストレポートの中には全ファイルの中から HTML 形式のファイルのみをレポートするという指定になります。他には、 REQFLOOR 10r と指定することで、少なくとも 10 回以上の表示リクエストがあったファイルのみをリクエストレポートに表示させることもできるようになります。これらの詳しい設定方法については出力の調整のセクションをご覧下さい。 LANGUAGE の指定を用いることで、複数の言語を用いて解析結果を出力させることが出来ます。例えば LANGUAGE FRENCH では出力をフランス語で行うように指定しています。利用可能な言語はARMENIAN(アルメニア語)、BASQUE(バスク語)、BULGARIAN(ブルガリア語)、CATALAN(カタロニア語)、SIMP-CHINESE (GB2312)(簡体字)、TRAD-CHINESE (Big5)(繁体字)、CZECH(チェコ語)、DANISH(デンマーク語)、DUTCH(オランダ語)、ENGLISH(英語)、US-ENGLISH(アメリカ式英語)、FINNISH(フィンランド語)、FRENCH(フランス語)、GERMAN(ドイツ語)、HUNGARIAN(ハンガリー語)、INDONESIAN(インドネシア語)、ITALIAN(イタリア語)、JAPANESE(日本語)、KOREAN(韓国語)、LATVIAN(ラトビア語)、NORWEGIAN (Bokmal)(ノルウェー語)、NYNORSK(ノルウェー語)、POLISH(ポーランド語)、PORTUGUESE(ポルトガル語)、BR-PORTUGUESE(ブラジル圏ポルトガル語)、RUSSIAN(ロシア語)、SERBIAN(セルビア語)、SLOVAK(スロバキア語)、SLOVENE(スロベニア語)、SPANISH(スペイン語)、SWEDISH(スウェーデン語)、TURKISH(トルコ語)、UKRAINIAN(ウクライナ語)です。 以下の言語は以前のバージョンでは利用可能でしたがバージョン 5 以降翻訳されていません: BOSNIAN(ボスニア語)、CROATIAN(クロアチア語)、GREEK(ギリシャ語)、ICELANDIC(アイスランド語)、LITHUANIAN(リトアニア語)、ROMANIAN(ルーマニア語)です。これらの言語が翻訳されればanalog ホームページの一覧に加えられます。新しい言語の使用や翻訳、ダウンロードの仕方については出力の調整のセクションを参照してください。 そのほか analog を利用するにあたってファイルやホストの別名を使いたいと思うかもしれません(例えば、analog には2つの異なったファイル名を同一のものとして認識させたい場合)。また、ファイルやホスト、日時の範囲を指定したり除外したいと思うかもしれません(特定の期間のみ解析対象したり、特定のサブディレクトリのみを解析したい場合、自分自身のアクセスを除外したい場合などにです)。詳細については別名(エイリアス)?と範囲指定と除外?のセクションをご覧下さい。 このセクションで扱ったコマンドは利用可能なコマンドのほんの一部分にすぎません。全てのコマンドを使いこなせるよう、残りのセクションを読み進めていきましょう。まずは短いセクション設定コマンドの構文から始めましょう。 |